05.IFAの選び方
日本におけるIFA業界は年々拡大を続けており、政府より認定を受けた業者数は2023年12月末時点で7,760万人となっています。しかしIFAに相談する際、IFAならば誰でも良いというわけではなく、自分の考え方に沿ったIFAを選ぶことが非常に重要です。本記事では、どのようにして、どのようなIFAを選ぶのが信頼できるのか解説します。
■ IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)について
IFAとはIndependent Financial Advisor(独立系ファイナンシャルアドバイザー)の略称です。IFAは、「金融商品仲介業者」に分類され、金融機関から独立した中立的な立場で、証券会社(=金融商品取引業者)の商品を仲介する資産運用コンサルタントです。
IFAを選ぶ際に重要視すべきは、IFAがご自身の目的に沿った投資スタンスを持っていることです。IFAは、株や債券の専門分野はもちろん、不動産や保険等の知識を持っている場合も多くあります。それ以外にも、提携する証券会社や扱う金融商品のラインナップなども異なり、さらに得られるアドバイスやサポート体制も様々です。従って、まずはIFAの中でも得意分野が異なることを認識しておくことが必要です。
■ IFAとの取引前に把握しておきたいポイント
IFAを選ぶ前には、以下のポイントを把握しておくと自分に合ったIFAを見つけやすくなります。
1.業務範囲
各IFAが自分の求める相談に十分対応できるかを確認すべきです。この時の確認方法としては、得意分野について直接質問する、どのような属性の顧客をメインで担当しているのかを確認する、提携している証券会社を確認する、(可能であれば)過去の運用実績を調べるなどの方法が有効です。
2.体制/アドバイザー
自分の担当者として誰がつくのか、チームもしくは専任アドバイザーのいずれがつくのかなど、IFAによるサポートの体制面の状況を理解し、そのIFAが信頼に足るかどうかを見極めることが重要です。
3.料金体系
「04.IFAのメリット・デメリット」で解説した通り、取引の際の手数料体系にはブローカレッジ型・フィー型の二種類があります。ブローカレッジ型は従来の日本の証券会社のビジネスモデルなので、ブローカレッジ型のみを提供サービスとしているIFAも少なくありません。その為、フィー型を検討したい場合には、フィー型の取り扱いの有無を確認する必要があります。また、相談ごとに相談料がかかる場合もありますので、料金が発生しうる点全てについての確認が必要でしょう。
4.サポート内容
資産運用は本来、お客様が金融商品を購入する段階で終わるわけではありません。むしろ、購入後のサポートの方が重要となるため、IFAから受けることのできるサポート内容や頻度等を把握することが必要です。
以上、上記4つのポイントを押さえることが、自分に合ったIFAを見つける手がかりとなります。
■ 信頼できるIFAを選ぶときのポイント
IFAは中長期的にお客様のご要望に合わせてアドバイスを行うため、生涯お付き合いをすることが前提となります。従って、上で述べた4つの項目である程度依頼したいIFAを絞った後は、信頼できる相性の良い担当者個人をさらに詳しく探すことも大切です。
そのために確認しておきたい3つのポイントを紹介します。
1.IFA担当者の顧客層が明確であること
お客様の収入や総資産額によって、資産運用のスタイルは異なるものです。例えば、会社員の方など、年収や保有金融資産が平均的な投資家の場合は、幅広い一般層向けのライフプランニングに関する知識・経験が豊富なアドバイザーが良いでしょう。
一方、上場企業オーナーや役員、中小企業のオーナーの場合には、資産運用だけではなく事業承継や相続対策等の複雑な悩みに応えてくれるアドバイザーが必要です。その為、同じような属性のお客様を担当し、運用・非運用も含めた総合ソリューション提供に強みを持つIFAを選択することが有効と言えます。
また、IFAによっては、アスリートや医療法人など、特定の職業に就くお客様に特化したチームを抱えている場合もあります。
このように、IFA担当者の得意とする顧客層を確認することにより、お客様が求めているIFAと出会いやすくなります。
2.IFA担当者の経歴
IFA担当者は証券会社・保険代理店・銀行などの仕事を経験したのちの転職によりIFAになったというパターンも多くなっています。2018年9月にQUICK資産運用研究所が行った「IFA実態調査」によれば、証券会社・保険代理店業を経験しているIFA担当者は50%以上を占めると言われています。また、それ以外にもFP(ファイナンシャルプランナー)や銀行の経験も合わせると非常に多くのIFA担当者が金融機関での勤務経歴を持っていることとなります。従って、IFA担当者の経歴を確認することにより、ご自身が考える資産運用スタイルに合いそうな担当者を判断することが可能だと言えるでしょう。
3.取り扱い金融商品の種類の豊富さ
お客様の視点から見た際、当然ながら提示される金融商品の数が多ければ多いほど、その中から判断を下し、納得のいく金融商品に投資することが可能になります。その点で、相談するIFAの扱う金融商品には幅広さがあることはとても重要です。さらに言えば、お客様ご自身が投資したいと考えている分野での金融商品の取り扱いラインナップが豊富であることが重要です。
■ まとめ
IFAはお客様と中長期的なパートナーシップを結ぶ存在であるため、選ぶ際は慎重に、信頼できるIFAを選ばなくてはなりません。最初はご自身がイメージする資産運用スタイルからIFAを探し、さらに質問や対話を重ね、イメージのすり合わせを行うことで、ご自身にとっての最良のIFA担当者と巡り合うことができるようになります。
弊社にはお客様のことを第一に考えて常に行動する魅力的なアドバイザーが豊富に在籍しており、アドバイザーによって経歴も様々です。ぜひ一度「Team」ページより、弊社アドバイザーの紹介をご覧ください。