IFAとはIndependent Financial Advisor(独立系ファイナンシャルアドバイザー)の略称です。IFAは、専門用語では「金融商品仲介業者」に分類され、金融機関から独立した中立的な立場で、証券会社(=金融商品取引業者)の商品を仲介する資産運用コンサルタントです。
そもそも、証券業界における区分として、大手証券・中堅証券・地場証券(地域密着型の証券)・ネット証券等があります。そのうち、営業スタイルで分けた場合、「対面型(店舗型)証券」と「ネット証券」に分けることが可能です。
有名な証券会社の例を挙げると、
「対面型(店舗型)証券」には
野村證券・大和証券・SMBC日興証券・みずほ証券・三菱モルガンスタンレー証券・岡三証券
「ネット証券」には SBI証券・楽天証券・マネックス証券・松井証券・GMO証券・PayPay証券・LINE証券・auカブコム証券
などが挙げられます。
近年ネット証券の数は増えており、価格競争が激しい状況となっています。その中で、SBI証券は2021年4月より25歳以下のお客様に対して国内株式の売買手数料(国内株式委託手数料)を廃止しました。それに続いて、楽天証券やマネックス証券なども手数料の無料範囲拡大・引き下げを行い、追随する動きがありました。この結果、ネット証券各社では、特に若年層の利用拡大を目指し、売買手数料の引き下げという価格競争が激しくなっています。
ネット証券がIFAと提携するのには3つの理由があります。
◼︎お客様のターゲット層が広がる
対面型(店舗型)証券会社とネット証券会社、両者の最も大きな違いとして挙げられるのは、実際の店舗を構えているか否かという点です。対面型(店舗型)証券会社では、銀行の窓口のようにお客様が店舗へ足を運び、店舗窓口で運用の相談が可能です。また、対面型(店舗型)証券会社は、自社に所属するFA(フィナンシャルアドバイザー)が担当者となり、金融商品売買などのアドバイスをするという仕組みになっています。
それに対し、ネット証券会社は店舗を持たず、個別に相談できる担当者であるFAも雇っていないケースが多いです。人件費・地代等に本来かかるはずのコストがかからないので、手数料の無料化や引き下げに踏み切ることができ、低コストで取引が可能な点を強みとしていました。
上記のような理由から、ネット証券は、主にアドバイス等を必要としないことが多い、若年層を中心としたマス層(金融資産3000万円未満)のお客様を主なターゲットとしていました。
しかしIFAと提携することにより、専門家からのアドバイスをより重要視する傾向の強い、富裕層のお客様もターゲットとすることが可能になります。このことにより、預かり資産も増え、さらなる信用獲得・増大と収益増加にもつながる点は、ネット証券会社にとってIFAと提携するうえでの重要なインセンティブとして機能しています。
◼︎手数料引き下げのコストカバー
手数料競争の激しいネット証券業界ですが、従来のFAを必要としない取引に加え、IFAとの提携で実現できるIFAへの相談を盛り込んだコースを設けることにより、通常取引の手数料を引き下げた分のコストをカバーできるようにしています。
◼︎IFAからの紹介
IFAとの提携がある場合、IFAからの紹介で、ネット証券側が新規のお客様を紹介してもらう場合もあります。この場合、単純に自社を知ってもらうための営業チャンスが増加することとなります。
そもそもなぜIFAが証券会社と提携をしているかを説明します。
最も大きな理由は、証券会社を通じて外務員登録を行う必要があることです。
日本でIFAとして仕事をする場合、外務員登録を行う方法は二つあります。一つは、IFA法人(金融商品仲介業者)に所属して外務員登録を行うことです。IFAになる上で最も基本的な方法である形態です。この方法でIFA業務を行う場合、IFA法人のいずれかに所属し、その法人が契約する証券会社を通じて、保有している証券外務員資格を財務局に登録することで業務資格が満たされます。
別の方法として、自らIFA法人を設立し、財務局の許可、内閣総理大臣による登録を受けた上でIFA業務を行うことも可能です。この場合、IFAとして既存の法人に所属する際に比べ、法人設立のために必要な審査が多く、ハードルは高くなっていますが、業務委託をする証券会社などの金融商品取引業者の多くには、業務委託を行う対象を法人に限定するというルールがあります。そのため、既存の法人に所属せずIFA活動を行うIFAは、法人を設立し証券会社と「金融商品仲介業業務委託基本契約」の締結を目指します。契約締結後には、その証券会社を通じて外務員登録を行う必要があります。
いずれの場合においても証券会社との契約後に、証券会社を通じて外務員登録を行う必要があります。
複数の証券会社と提携することにより、提携する証券会社のそれぞれの特徴を比較検討したうえで顧客にとってベストな証券会社をご提案することができ、より顧客に沿った提案が可能になります。また、証券会社によって取り扱っている金融商品や新規上場株式の配分などが異なる為、複数の証券会社と提携することにより、顧客へ提示できる品ぞろえが豊富になります。
IFAと証券会社、特にネット証券は提携することで相互にメリットを受けられる関係にあるため、提携が近年盛んになっています。対面型(店舗型)証券・ネット証券いずれを利用するにしても、それぞれの強み・弱みをしっかりと把握して、お客様ご自身に合わせた選択・利用することが重要です。